「言われたからやる子」と「自分で選べる子」の違いとは?小3〜5で育てたい「決める力」

「親や先生に言われたからやる」子と、「自分の意志で動く」子。

中学校で担任をしていた頃から、そして現在の小学校の現場でも、この2つのグループの間には驚くほど大きな違いがあると感じています。

自分の人生を切り開いていく子は、高校受験のような壁にぶつかった時にも強い粘り強さを発揮します。

進路相談で「こうなりたい」「こんな生き方がしたい」と自分の言葉で語れる子は、表情が活き活きとしています。そして、勉強はもちろん、委員会活動や部活動にも自分から主体的に取り組んでいきます。

一方で、「親に言われたから」と無表情で選択を委ねてしまう子も少なくありません。

この「自分の意志で選べる子」と「言われるがまま動く子」の違いは、一体どこから生まれるのでしょうか?

学校でも始まっている「自分で選ぶ」授業

実は今、学校教育のあり方も大きく変わってきています。

全国の学校で「子供たちの自主選択・自己決定が主体性を高める」という考えのもと、授業の中で「何を学ぶか」「どう学ぶか」を子供自身に選択させる機会を意識的に設ける取り組みが進んでいます。

 課題の選び方

自分の習熟度に合わせて問題の難易度を選ぶ

 学び方の選び方

1人でじっくり調べるか、友達と相談しながら進めるかを選ぶ

学校でもこのように「自分で決めて取り組む」トレーニングを行っていますが、やはりその基盤となるのは日常の家庭生活での経験です。

選択の土台をつくる「小3〜小5」という黄金期

では、家庭で「自分で選ぶ力」を育むには、いつ頃が大切なのでしょうか?

私が特にターニングポイントだと感じているのが、小学345年生の時期です。

低学年のうちは親が寄り添い導く場面が多いですが、高学年から中学生になると親の言葉は届きにくくなり、自立へと向かいます。

その間にある小3〜小5は、「客観的な自己意識が育ち始める時期」でありながら「親のフォローがまだしっかり届く」最後の黄金期なのです。

この時期に「自分の意志で決めた」という成功・失敗の体験を積み重ねられたかが、中高生になった時の主体性の差となって表れます。

家庭でできる「決める力」を育む3つのステップ

特別な教育をする必要はありません。日常の中でのちょっとした関わり方のコツをご紹介します。

1. 答えを渡さず「2択」で選ばせる

「早く宿題しなさい」ではなく、「漢字と計算、どっちからやる?」。

いきなり「どうしたい?」と自由に選ばせると迷ってしまう子には、親が2つの選択肢を用意し、最後の決定だけを子供に委ねるのがおすすめです。

2. 選択に伴う「失敗の責任」を奪わない

子供が選んだ結果、失敗することもあります。

その時に「だから言ったでしょ」と責めず、「自分で決めて試したこと」自体を認めてあげてください。「自分で選んだことだから納得できる」という感覚こそが、自己責任感と自立心を育みます。

3. 「指示」を「問いかけ」に変えてみる

「〜しなさい」という指示を、「あなたはどう思う?」「次どうする?」という問いに変えてみます。

自分の考えを言葉にする習慣が、「こうなりたい」という未来像を描く力につながります。

おわりに

子供が自分の人生のハンドルを握れるようになるかどうかは、日々の小さな「自分で決めた」という体験の積み重ねにかかっています。

「親が選んだ安全な道」を歩ませるのではなく、「自分で選んだ道を正解にしていく力」を育むために。

まずは今日の夕食の順番や、休日の過ごし方の小さな選択から、子供にハンドルを渡してみませんか?

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