こんにちは、きんみょ先生です。
前回は、宿題における保護者の役割は「教えること」ではなく「環境を整えること」だというお話をしました。今回は、その「環境づくり」の実践編です。
子供の宿題を見ていて、一番手が止まりやすいのが「算数」ではないでしょうか。ドリルを開いたまま、鉛筆がピタッと止まっている。そんな時、皆さんは子供にどんな言葉をかけていますか?
実は、良かれと思ってつい言ってしまう「NGワード」と、子供がスッと前を向ける「魔法の質問」があるんです。
ついつい言ってしまうNGワード:「どこがわからないの?」
子供の手が止まっているのを見ると、助けてあげたい一心で**「どうしたの?どこがわからないの?」**と聞いてしまいませんか?
実はこれ、子供にとっては非常に答えるのが難しい質問です。
なぜなら、手が止まっている時の子供は**「頭の中が混乱していて、どこをわかっていないのかが自分でも整理できていない状態」**だからです。
「どこがわからないの?」と聞かれると、子供は「全部わからない…」「うーん…」と黙り込んでしまいます。そして、「自分はダメなんだ」とネガティブな気持ちが膨らみ、ますます宿題へのやる気を失ってしまいます。
かけてほしい魔法の質問:「どこまでができたの?」
では、どう声をかければいいのでしょうか。
私が保護者の方にぜひ使っていただきたいのが、次の言葉です。
「どこまでができたの?」
「どこまでがわかったの?」
この質問には、子供の学びを劇的に変える2つの大きな効果があります。
1. 「できた部分」にスポットライトが当たる
算数は、いくつかのアプローチ(ステップ)を重ねて答えにたどり着く教科です。
「どこまでできた?」と聞くことで、子供は「解けていない(マイナス)」ではなく、「ここまで解けた(プラス)」に目を向けることができます。
2. 「言語化」することで、次のステップに自力で気づく
そしてもう一つ、非常に大切なのが**「解く過程を自分で言葉にする(言語化する)」**というプロセスです。
「どこまでできた?」と聞かれると、子供は頭の中を振り返り、
「うーんと、文章からたし算の式を立てるところまではできた」
「筆算の、一の位の計算まではやったんだけど…」
と、自分の力で言葉にしようとします。
自分の言葉で説明し、頭の中がすっきり整理された途端、「あ、じゃあ次は繰り上がりを足せばいいんだ!」と、親が教えなくても次のステップに自力で気づくことがよくあります。
「どこまでできたか」を話すこと自体が、子供にとって最高の思考整理になるのです。
「できたところ」から一緒にスタートする
「どこまでできたか」を自分で言葉にできたら、まずは**「そこまで自力で整理できたこと」**を思い切り褒めてあげてください。
その上で、まだ手が止まるようであれば、
「じゃあ、その次のやり方を教科書で一緒に探してみようか」
「図を描いてみたらどうなるかな?」
と、つまずいている「次の1段」だけを少しだけサポートしてあげれば十分です。
まとめ:親の質問が、子供の「自走力」を育てる
「どこがわからないの?」は、足りない部分を探す言葉。
「どこまでができたの?」は、自分のプロセスを整理し、次の一歩を見つける言葉です。
保護者の方が「どこまでできた?」と問いかけてあげることは、子供が自分で考えて進む「自走力」を育てる最高のサポートになります。今日の宿題から、ぜひ試してみてくださいね。



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