こんにちは!きんみょ先生です。
前回は、低学年のうちに音読を徹底することが、学力だけでなく学校生活での自信やコミュニケーションにもつながるという「音読の効果」についてお話ししました。
「音読が大切なのは分かった!でも……」
「夕方の忙しい時間に、じっくり聞いてあげる余裕なんてない!」
「子どもが途中で嫌がったり、長文になると力尽きてイライラしてしまう…」
これが保護者のみなさんの本音ではないでしょうか。
そこで今回は連載の第2回として、現役教員の視点から「忙しいご家庭でも無理なく続けられる音読の聞き方」と「子どものやる気スイッチを入れるコツ」をお伝えします!
家事の手は止めなくてOK!「聴いているよ」が伝わる聞き方
音読の宿題に付き合うとき、「正座して教科書を一緒に見ながら聴かなきゃ」と思っていませんか?
実は、そんなに肩肘を張る必要はありません!夕方の時間帯は、夕飯の準備や洗濯物の片付けなど、親御さんも戦いのように忙しい時間ですよね。
ポイントは「完璧を目指さず、耳を傾ける姿勢を見せること」です。
キッチンで夕飯を作りながら聴く
「〇〇ちゃんの声、キッチンまでしっかり届いてるよ〜!」と声をかけるだけで十分です。
相槌やリアクションを少し大きめにする
「へぇ〜!」「そんなことがあったんだ!」「その読み方、面白いね!」と、ラジオを聴くようにリアクションを返してあげると、子どもは「聞いてくれている!」と実感できます。
大切なのは、「正しく読めているか監視する」のではなく、「あなたの声を聴くのが楽しみ」という雰囲気を伝えることです。
子どものやる気を引き出す「ほめ方」と「サポート」のコツ
子どもが音読を嫌がる原因の多くは、「つっかえて注意される」「間違えて怒られる」という経験にあります。子どものモチベーションを保つための3つの工夫をご紹介します。
①「具体的に」ほめる
「上手だったよ」だけでなく、具体的にどこが良かったかを伝えると効果的です。
「セリフのところが、本当の主人公みたいで感情がこもっていたね!」
「昨日よりつっかえずにスラスラ読めるようになっていてビックリした!」
具体的にほめられた部分は、子どもの得意分野になり、自信へとつながります。
② つっかえても「すぐに教えない・責めない」
途中で詰まってしまったとき、すぐに「〇〇でしょ!」と教えてしまったり、「ちゃんと読んで」と急かしたりすると、子どもは一気にやる気を失ってしまいます。
自力で読もうとしているときは5秒ほど静かに待ってあげること。読み直せたら「諦めずに自分で読めたね!」と、その姿勢を認めてあげてください。
③ 間違いの指摘は「最後に1つだけ」
間違いをその都度ストップして指摘すると、文章の流れも途切れ、子どもも嫌になってしまいます。
読むのを途中で止めず、最後まで読み切った後に「すごく良かったよ!ちなみにここだけもう一回読んでみようか」と、1箇所だけ優しく確認するくらいがベストです。
時間がある日はこれだけでOK!劇的に上手くなる「追い読み」の工夫
「今日は少し時間に余裕があるな」「子どもがちょっと長文で苦しそうだな」というときに、ぜひ試してほしい一番のおすすめが『追い読み(追いかけ読み)』です。
学校の学級でもよく行う指導法ですが、ご家庭で行うと効果が何倍にも跳ね上がります!
【追い読みの手順】
親がまず1文(または短めのまとまり)をお手本として読み、そのあとを追うように子どもが同じ文章を1文読みます。
【子どもが一気に上手くなる!親の“ひと工夫”】
ただ交互に読むだけでなく、保護者の方が最高のお手本になってあげることがポイントです。
セリフや場面に応じて強弱・抑揚・スピードを変えて読む
(例:悲しい場面はゆっくり声を落として読む、威張っているキャラクターは声を大きく読む、など)
「どう工夫して読んだか」を種明かしするように子どもに伝える
「ここは主人公がびっくりした場面だから、ちょっと声を大きく伸ばして読んだんだよ」
「ここはこっそり話す場面だから、声を小さくしてみたよ」
こうして工夫の理由を言葉で伝えてあげると、子どもは「あ、そうやって読むと気持ちや情景が伝わるんだ!」と直感的に理解します。そして直後に自分の口で真似をして読むため、びっくりするほど表現力が豊かになり、一気に読み方が上手になります。
1人で長文を読まされる苦しさも半減し、親の読み方を真似するゲーム感覚で楽しく取り組めるのも大きなメリットです。
おわりに
毎日の音読カードへのサインや印鑑押し。本当に毎日のことなので大変だと思います。
でも、毎日のお仕事や家事で忙しい中、お子さんの音読に耳を傾けていること自体が、素晴らしい親子のコミュニケーションです。
普段はキッチンで聞き流すくらいで全く問題ありません!
余裕がある日にだけ、ぜひこの「追い読み」で、お子さんと一緒に声を出して楽しんでみてくださいね。

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